斑入り鳴子百合


「鳴子百合」の名前がついていますが、実はナルコユリの仲間ではなく、アマドコロです。「ナルコラン」と呼ばれることも多く、その美しい斑(ふ)の入った葉を鑑賞します。ショウガのような形態の株で増殖します。

 

当地はナルコの産地であり、近年ではやや減少傾向にあるものの、多くの栽培者がおり、11~1月を除く長期間にわたり出荷されています。長い冬のあいだ、深い雪の下で快適に休眠期を過ごし、春の訪れとともに豊富な雪融け水を吸って発芽を開始することができることから、生育・栽培に適する当地や新潟県(魚沼地方)が主産地となっています。

 

当農園では9月の露地抑制栽培、2~3月の温室での促成栽培に取り組んでいます。

 


露地抑制栽培
露地抑制栽培

苗を10月に植え、翌年は株養成。翌々年の9月に収穫・出荷します。

太陽光の強い夏、そのままでは葉が焼けたように変色してしまうため、夏以降は寒冷紗で遮光します。

9月になり、地下部がじゅうぶんに肥大したことを確認してから収穫・出荷します。彼岸前頃がピークになります。

 


促成ナルコの発芽
促成ナルコの発芽

 

露地で収穫した後の苗を堀り上げ、一定の冷蔵期間ののち、温室に植え付け、2-3月に出荷します。

冬季は雪に閉ざされ日照が少ない当地でも、生育に多くの日光を必要としないナルコのような作物は十分に栽培が可能です。

開花期
開花期

 

花が散り、葉がじゅうぶん硬化したのち、収穫します。

 

ナルコの苗
ナルコの苗